(最終更新:2023年7月7日)
🇺🇸直近(2023年7月7日)の雇用統計の結果 | ||
非農業部門雇用者数変化(前月比) | ||
結果:20.9万人 | 予想:22.9万人 | 前回:33.9万人 |
失業率 | ||
結果:3.6% | 予想:3.6% | 前回:3.7% |

「今日は雇用統計があるぞ!」ってTwitterでみんなザワついてるのを見るけど、雇用統計って何ですか?
米雇用統計とは、米国労働省が毎月第一金曜日に発表するアメリカの経済指標のことです。
他の国でも雇用統計は発表されていますが、大国である「アメリカの雇用状態」は、世界経済の状態を如実に映し出すため、アメリカの雇用統計はマーケットでの注目度が極めて高い経済指標となっています。
以下、世界中が注目するアメリカの雇用統計についてをまとめましたので、宜しければ参考にしてください。
- 雇用統計で見るべきポイント
- 主要項目の数値の過去推移
- 雇用統計の日程スケジュール
アメリカ雇用統計とは
アメリカ雇用統計とは、米国労働省が毎月第一金曜日に発表する、米国の雇用情勢を調べた景気関連の経済指標の事です。
全米の企業や政府機関などに対してサンプル調査を行い、以下の項目の統計が発表されます。
- 非農業部門雇用者数(要注目)
- 失業率(要注目)
- 建設業就業者数
- 製造業就業者数
- 小売業就業者数
- 金融機関就業者数
- 週労働時間
- 平均時給
- etc.
雇用統計は、その数値がFOMCの金融政策の決定に大きな影響を与えるとも言われ、数ある経済指標の中でも一番注目が集まる指標の一つです。
そして、雇用統計で発表される項目のうち、特に「非農業部門雇用者数」「失業率」の2項目がマーケットで注目されています。
とりわけこの2項目は、今後の経済の行方を左右しうる項目なので、この数値の変化は都度、目で追っていく必要があります。
非農業部門雇用者数
非農業部門雇用者数とは、米労働省労働統計局が発表する統計の事で、非農業部門に属する事業所の給与支払い帳簿を基に集計されたものです。対象事業所は約40万社・対象従業員数は約4700万人で、全米の約1/3を網羅しています。米国の雇用情勢を計る、経済指標の中でも最も重要な指標です。
前月の雇用者数を基準として、そこからどの程度変化したかを数値で発表しますので、前月よりも雇用者数が増加すれば経済が上手くいっていると判断され市場はポジティブに反応しますし、逆に減っていれば経済が悪くなっていると判断され市場はネガティブな反応を示します。
非農業部門雇用者数の推移
年\月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2023年 | 51.7 | 31.1 | 23.6 | 25.3 | 33.9 | 20.9 | ||||||
2022年 | 46.7 | 67.8 | 43.1 | 42.8 | 39.0 | 37.2 | 52.8 | 31.5 | 26.3 | 26.1 | 26.3 | 22.3 |
2021年 | 4.9 | 37.9 | 91.6 | 26.6 | 55.9 | 85.0 | 94.3 | 23.5 | 19.4 | 53.1 | 21.0 | 19.9 |
2020年 | 22.5 | 27.5 | −70.1 | -2,050 | 250.9 | 480 | 176.3 | 137.1 | 66.1 | 63.8 | 24.5 | -14.0 |
2019年 | 31.1 | 3.3 | 18.9 | 22.4 | 7.2 | 19.3 | 15.9 | 16.8 | 18.0 | 15.6 | 25.6 | 14.5 |
2018年 | 23.9 | 32.6 | 13.5 | 15.9 | 24.4 | 24.8 | 14.7 | 27.0 | 11.8 | 23.7 | 17.6 | 22.2 |
2017年 | 23.8 | 21.9 | 7.9 | 17.4 | 15.2 | 23.1 | 18.9 | 15.6 | 1.8 | 24.4 | 25.2 | 16.0 |
2016年 | 17.2 | 24.5 | 20.8 | 12.3 | 1.1 | 29.2 | 27.5 | 16.7 | 19.1 | 14.2 | 20.4 | 15.7 |
2015年 | 23.9 | 26.4 | 8.5 | 22.1 | 25.4 | 23.1 | 24.5 | 13.6 | 13.7 | 29.8 | 25.2 | 26.2 |
2014年 | 12.9 | 19.7 | 20.3 | 28.2 | 22.4 | 29.8 | 21.2 | 18.0 | 25.6 | 24.3 | 35.3 | 32.9 |
失業率
失業率とは、米労働省労働統計局が発表する統計の事で、失業者を労働力人口(失業者と就業者の合計)で割ったものです。約6万の世帯が調査対象となっています。雇用統計の中では、非農業部門雇用者数に次ぎ重要な指標です。
日本では労働者の雇用は法律で守られており簡単には解雇できない仕組みになっていますが、アメリカでは解雇規制がゆるいため、業績が悪いからという理由で人件費カットのために簡単に労働者を解雇できます。
したがって、失業率は景気の良し悪しを測る判断基準としての指標として見ることができます。
失業率の推移
年\月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
2023年 | 3.4 | 3.6 | 3.5 | 3.4 | 3.7 | 3.6 | ||||||
2022年 | 4.0 | 3.8 | 3.6 | 3.6 | 3.6 | 3.6 | 3.5 | 3.7 | 3.5 | 3.7 | 3.7 | 3.5 |
2021年 | 6.3 | 6.2 | 6.0 | 6.1 | 5.8 | 5.9 | 5.4 | 5.2 | 4.8 | 4.6 | 4.2 | 3.9 |
2020年 | 3.6 | 3.5 | 4.4 | 14.7 | 13.3 | 11.1 | 10.2 | 8.4 | 7.9 | 6.9 | 6.7 | 6.7 |
2019年 | 4.0 | 3.8 | 3.8 | 3.6 | 3.6 | 3.7 | 3.7 | 3.7 | 3.5 | 3.6 | 3.5 | 3.5 |
2018年 | 4.1 | 4.1 | 4.0 | 4.0 | 3.8 | 4.0 | 3.8 | 3.8 | 3.7 | 3.8 | 3.7 | 3.9 |
2017年 | 4.7 | 4.6 | 4.4 | 4.4 | 4.4 | 4.3 | 4.4 | 4.4 | 4.2 | 4.1 | 4.2 | 4.1 |
2016年 | 4.9 | 4.9 | 5.0 | 5.0 | 4.8 | 4.9 | 4.8 | 4.9 | 5.0 | 4.9 | 4.7 | 4.7 |
2015年 | 5.7 | 5.5 | 5.4 | 5.4 | 5.6 | 5.3 | 5.2 | 5.1 | 5.0 | 5.0 | 5.1 | 5.0 |
2014年 | 6.6 | 6.7 | 6.7 | 6.2 | 6.3 | 6.1 | 6.2 | 6.1 | 5.9 | 5.7 | 5.8 | 5.6 |
2023年の雇用統計の日程をチェック
以下、雇用統計発表の日程です。
2023年の雇用統計のスケジュールをまとめました。
雇用統計の発表日 | 発表時間 |
2023年1月6日 (金) | 22:30 |
2023年2月3日 (金) | 22:30 |
2023年3月10日 (金) | 22:30 |
2023年4月7日 (金) | 21:30 (夏時間のため以降1時間早まる) |
2023年5月5日 (金) | 21:30 |
2023年6月2日 (金) | 21:30 |
2023年7月7日 (金) | 21:30 |
2023年8月4日 (金) | 21:30 |
2023年9月1日 (金) | 21:30 |
2023年10月6日 (金) | 21:30 |
2023年11月3日 (金) | 22:30 (冬時間のため以降1時間遅まる) |
2023年12月8日 (金) | 22:30 |
繰り返しになりますが、アメリカ雇用統計は基本的には毎月第一金曜日に発表されます。
※「当月の12日を含む週の3週間後の金曜日」であるため、第1週目の金曜日ではない場合があります。
発表時間も、夏時間と冬時間で1時間のズレが発生するので、日程と併せてチェックが必要です。
コメント