どうも、当ブログ管理人のおっちょ(@occho_fxtrader)です。
株には配当金といって、株を持っているだけで得られる利益(インカムゲイン)がありますが、FXにも同じような仕組みがあります。
それは「スワップポイント」です。
スワップってちょっとよく分からないんですよね〜。。。
今回の記事では、スワップについて説明と、お得に賢く多くのスワップを狙うFXトレードの方法をお伝えしていきます。
- スワップポイントって何?
- スワップ付与の仕組み
- お得にスワップを貰える日がある
それでは早速見ていきましょう
スワップポイントとは
スワップポイント(スワップ金利、又は単にスワップ)とは、通貨ペアの金利差調整分のことです。
もう少し具体的に言うと、2国間の通貨を売買するFX取引において、高金利の通貨と低金利の通貨との間で生じる金利差のことを言います。
金利差?
スワップは2国間の政策金利差で決まる
高金利の通貨といえば、トルコリラやメキシコペソ、南アフリカランドなどがありますね。
これらの国は、政治や経済が不安定で一般的に新興国と呼ばれます。
新興国は、自らの成長や発展を目指すために大きなお金が必要な状況にありますが、経済力があまり無いため、他からお金を借りなければいけません。
しかし、やはり政治や経済が不安定なため、そのリスクを考えると貸そうとする国はなかなか現れません。
ではそんな新興国はどうするかというと、通貨の金利を高めます。
金利が高いなら、お金を貸してもあとで多くの金利(利息)を得られます。
新興国としてはお金は集まるし、貸し手側としても多くの金利を得られるのでお互いWin-Winですよね。
そしてこの通貨の金利というのが、政策金利です。
反対に、政治や経済が安定していて先進国と呼ばれる国は、比較的に低金利です。
日本や欧州国、イギリスなどですね。
そんなわけで通貨の金利には差があるのですが、この差が、FXにおける金利差調整分と言われるスワップポイントということになります。
スワップの計算式
ここまで分かったら、実際にスワップポイントがどのくらいの金額として貰えるのか気になりますよね。
スワップポイントは以下の計算式に従って金額が決められています。
スワップポイントの計算式
● 為替レート × 保有数量 × 金利差 = 1年間のスワップポイント
● 1年間のスワップポイント ÷ 365日 = 1日あたりのスワップポイント
では具体的に、この計算式を元に、トルコリラ円(TRY/JPY)を例にして見てみましょう。
トルコリラ円の為替レートを20.00円、そして保有数量を1万通貨として考えます。
トルコの政策金利は12.00%で、日本の政策金利は−0.10%です(2020年1月現在)。
つまり、トルコリラと日本円の金利差は、12.00 − ( −0.10 ) で12.10%ということになります。
これらの数字を上の式に当て嵌めてみると、、、
20.00(円) × 10,000(通貨) × 12.10(%) = 24,200円
24,200(円) × 365(日) = 66.30(円)
この計算式から、トルコリラ円を1年間保有すると24,200円、1日では約66円(※1)のスワップポイントが付くことが分かります。
(※1)業者によって違いがあります。
スワップは各営業日の終了時に付与される
スワップポイントは上の式で示した計算式を元に、毎日付与されます。
ではこのスワップポイントはどのタイミングで貰えるのか、ということですが、それは営業日の終了時です。
具体的には、為替市場はオセアニア市場からその日が始まり、続いて東京市場、欧州市場、そしてその日の最後がNY市場なので、NY市場が終わったタイミングで付与されることになります。
このように、営業日を跨いでポジションを保有した場合(ロールオーバーと言います)、その営業日が終わったタイミングで付与されることになっています(※2)。
(※2)業者によって付与タイミングに若干の違いがあります。
スワップが通常より多く貰える日がある
水曜日はスワップ3倍デー
基本的にスワップポイントは、ポジションをロールオーバーした際に1日分のそれが付与されるのですが、なんと水曜日は3倍(3日分)貰えるようになっています。
これは、FXは取引の2営業日後に受渡し日を迎える直物為替と言われる取引だからです。
水曜日にポジションを保有した状態でNY市場のクローズを迎えると、土日は市場が休場なので木曜日の2営業日は翌週の月曜日になります。
その為、木曜日の朝には3日分のスワップを受け取る事が出来ます。
このように、水曜日のポジションを翌日に持ち越したタイミングで3倍のスワップを貰うことができるわけですが、これにはポジショの保有時間は関係ありません。
あくまでポジションを翌日に持ち越せばいいので、NY市場が終わる間際にポジションをとって、スワップが付いたら速攻で手放せばわずか数分で3倍のスワップを稼ぎ出すトレードも可能ということです。
しかしこの裏技的なトレードはもはや常識として浸透しきっており、水曜の深夜から木曜の早朝にかけての時間帯はこの3倍スワップを狙ったトレーダーによってレートが動かされる傾向にあります。
なのでNY市場のクローズ間際にはすでにレートが操作されきっていることが多いため、安易にポジションを持つとその後レートが急変し、スワップは付くもののそのレート変動による含み損が発生する可能性があるので注意が必要です。
長期休暇前は◯◯倍!?
FXでは2営業日後に受渡しの決済が行われるのが基本です。
なので水曜日はスワップを3倍貰えることは上で説明した通りですが、これと同じ要領で、長期休暇前にはさらに多くのスワップを1日で貰えるチャンスがあります。
2019年の4月〜5月を跨いでの連休では、なんと11倍のスワップを貰えることができたんです。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
4/21
| 22
| 23
| 24
| 25
| 26
| 27
|
28
| 29 昭和の日 | 30 国民の休日 | 5/1 新天皇即位 | 2 国民の休日 | 3 憲法記念日 | 4 みどりの日 |
5 こどもの日 | 6 振替休日 | 7
| 8
| 9
| 10
| 11
|
新天皇が即位したことと、こどもの日が日曜日なのでその翌日の月曜日が振替休日になったことで世間は10連休となりました。
これにより、4月24日の水曜日にポジションを持ち翌日に持ち越していた場合、なんと11倍のスワップが付いていたのです。
このほかにも、土日に連なった祝日を含んだ連休や、年末年始での連休でも多くのスワップポイントが付くことがあります。
スワップポイントの注意点
スワップポイントは、株でいう配当に当たり保有しているだけで利益が出るというようなことを冒頭で言いました。
しかし、実はスワップポイントは貰えるばかりではなく、支払わなければいけない場合もあります。
エーーーー!!
すみません。。(^^;
下で説明しますね!
マイナススワップ
スワップポイントというのは、2国間の通貨金利の差で決まるというのは説明した通りです。
ここで、その金利差をスワップポイントとして受け取れるのは、2つの通貨を比較して高金利な通貨を買っている場合です。
例えばトルコリラ円のトレードでは、スワップポイントを受け取ることができるのは買いポジションを保有している場合です。
トルコの金利は12.00%で、日本の金利は−0.1%ですから、その差の12.1%分のスワップポイントを受け取ることができます。
反対に、売りポジションを保有している場合は、その金利差分のスワップポイントを支払わなければいけなくなります。
つまり、トルコリラ円の買いポジションを持っている場合はスワップポイントを受け取ることができますが、売りポジションを持っている場合はスワップポイントを支払わなければいけません。
このように、相対的に高金利な通貨を売っているためスワップを支払うことをマイナススワップと言います
高金利通貨を売っている場合は毎日スワップを支払わなければいけないことになりますので注意が必要です。
新興国通貨
そしてスワップに関してもうひとつ注意したいことがあります。
それは「新興国通貨」のトレードです。
上述の通り、トルコやメキシコなどの新興国は一般的に政策金利が高めであることが多いです。
トルコリラ円やメキシコペソ円のように金利差が大きい通貨ペアのトレードでは、マイナススワップになるポジションを持つことはなるべく避けた方が賢明です。
たった1万通貨でも毎日スワップを支払うことを考えたら、その積み重ねはとてもバカにできません。
そして、新興国通貨を含む通貨ペアはだいたい買いポジションがプラスのスワップになりますが、その国の通貨金利の高さが示しているように、そもそも国の情勢が不安定でレートの下振れリスクが高いです。
これらを考えると、新興国通貨のトレードだけどプラスのスワップだから安心だとは言い難いです。
まとめ
スワップは魅力であることが多い反面、トレードの仕方次第ではそれが不利にはたらくこともあります。
スワップが貰えるからといって、その通貨ペアのチャートを無視したりその国の情勢のことを考慮したりしないと痛い目を見ることにもなりかねません。
「持っているだけで毎日お金が貰える」と謳ってスワップ投資なるものを推奨しているところを見ることがありますが、やるのであればそういったリスクを考えた上でなおかつ適切な資金量でやるのが良いのかなと思います。
それでは今回はこの辺で!
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