どうも、おっちょ(@occho_fxtrader)です。
FX取引において、ファンダメンタルズ分析はとても重要です。
ラインを引いたりインジケーターを元にしたりしてチャート分析を行なっていても、ファンダメンタルズが要因となって相場が大きく動きその後の流れを作ることがあるからです。
各国の経済活動に関する指標や統計に基づいて相場の動きを予想する手法のこと
FXでファンダメンタルズ分析をするために重要なのが経済指標です。
これを知らずにトレードに臨むと、利益を得られるチャンスをものにできなかったり、反対に避けられたであろう損失を被ったりすることにも繋がります。
以下、経済指標とはどういうものなのかを簡単に説明した上で、FXをやる上で特に重視すべき経済指標についてまとめましたのでチェックしてみてください。
経済指標とは
経済指標は国の経済に関する健康診断のようなもので、GDPや消費者物価指数など数多くあります。
それらは決まった日時に発表され、数値が良いと健康で成長見込みがある、悪いと改善余地がある、とその国の経済状況を判断できうる材料になります。
これらの指標を元に経済的に良好だと判断されればその国の通貨は需要が高まり価値が上がります。
逆に良好ではないと判断されればその国の通貨の需要は落ち価値が下がります。
為替レートは、ペアとなる2国の通貨間の交換比率なので、一方の国の通貨の価値が上がれば、もう一方の国の通貨の価値は相対的に下がります。
ドル円を例にしてみましょう。
為替レートが1ドル100円の時、アメリカで重要な経済指標が発表されその結果がとても良い数値だったとしたら、今後のアメリカの経済的成長に期待してドルが買われドルの価値が上がり1ドル102円とドル高になる、というような感じです。
経済指標の見方
では具体的に経済指標の結果をどのように見れば良いのでしょうか。
経済指標は数多くありますが、どれも「予想値」「結果」「前回値」「改定値」の4つが発表されます。
結果にだけ目が行きがちですが、重要なのは予想値と結果の乖離幅です。
発表された結果の数値が、事前予想通りだった場合、相場に与えるインパクトは弱めです。
結果と予想値の間に大幅に差が出ていたら相場へのインパクトは大きくなります。
アメリカのGDPを例にしてみましょう。
事前予想値が前期比+2.0%のところ結果が3.0%だったとしたら、結果自体も良いし予想も大きく上回ったということでドル高になりやすいです。
事前予想通りの結果だったとしてもアメリカが成長していることに変わりはないのでドル高になりやすいはなりやすいですが、インパクトという観点で見ると相場への影響はそこまで大きくならない場合があります。
重要な経済指標ってどういうもの?
経済指標で際立って相場が動くのは重要度の高い指標です。
重要度が高い経済指標は、主に「雇用」「物価」「景気」「金融政策」の4種類となります。
雇用が分かる指標 | 雇用統計:失業率などの雇用情勢に関する統計 |
物価が分かる指標 | 消費者物価指数(CPI):消費者が日常的に購入する商品の小売価格が前回より何%変動したのかを示す指数 |
景気が分かる指標 | 国内総生産(GDP):一定期間内に国内で産出された付加価値の合計金額) |
金融政策が分かる指標 | 各国の中央銀行が調査して決めている政策金利 |
上記の4種類の指標は各国で発表されていますが、その中でも特に世界一の経済大国であるアメリカの経済指標は世界中から注目されています。
ドルは世界の基軸通貨(世界の中で中心的な役割となる通貨)であり、世界中でもっとも流通している通貨です。
FXでは、ドル/円、ユーロ/ドルなどドルが関わる通貨ペアも多いので、アメリカの経済指標は必ず確認しておいた方がよいでしょう。
特に重視した方がいい7つの経済指標
米国雇用統計
米国雇用統計は米国の雇用情勢を表す最も注目度の高い経済指標です。
調査対象が広く、事業調査と家庭調査に基づいて算出され、「平均時給」や「週労働時間」など10数項目が発表されます。
その中でも特に「非農業部門雇用者数」と「失業率」は雇用情勢を把握するうえで重要であるとされています。
これらのデータは連邦準備理事会(FRB)の政策にも反映されるため、将来の政策への期待感から株式市場や為替市場に大きな影響を与えます。
発表数値が事前予想から大きく乖離することがあり、この性質から発表直後は為替レートが大きく動くことが多々あります。
FOMC声明
連邦公開市場委員会(FOMC)はFRBの理事7名と地区連銀総裁5名で構成されているアメリカの金融政策を決定する機関です。
FOMC声明は委員会終了後に公表され、主に金利変更を含めた金融政策の変更や現在の経済状況、経済見通しなどが示されます。
前回のFOMC声明と比べて経済見通しに関する文章のニュアンスが変化すると相場が大きく動きやすく、市場で様々な思惑が交錯します。
FOMC開催から3週間後に公表されるのがFOMC議事録で、委員会の議論の中で個々のFRBメンバーが示した見解を知ることができます。
議事録での中で示されている政策運営を巡る議論の内容が声明文よりもタカ派(強硬派)もしくはハト派(穏健派)であると見られた場合、市場参加者の思惑が交錯して為替レートも大きく動きます。
フェデラル・ファンド金利(FF金利)
フェデラル・ファンド金利は連邦準備理事会(FRB)が金融政策を運営する上で、FOMC会合で決定する誘導目標金利で、FFレートとも呼ばれます。
この誘導目標は米国の政策金利にあたり、景気動向に応じて調節され、国内外の市場にその影響が強く及ぶことから多くの投資家の注目を集めます。
FX取引においては、2国間の金利差が為替レートに反映されやすいため、FRBがFF金利の誘導目標を変更する(政策金利を変更する)際には為替レートが大きく変動する傾向があります。
国内総生産(GDP)
経済大国であるアメリカのGDPは、景気関連指標として国内外の注目を集めます。
「速報値」「改定値」「確報値」の順で発表され、その中でも特に速報値の発表タイミングでは為替レートが大きく動きやすく、GDP成長率が前期比で加速もしくは鈍化した度合いで経済状況を把握することができます。
「米国がくしゃみをすると日本は風邪を引く」と言われているように、グローバル化の流れから「国境という壁」がなくなりつつあり、世界をけん引するアメリカの景気は世界経済の状態を表していると言えるでしょう。
ISM製造業景況指数
全米供給管理協会(ISM)が全米の企業の購買担当者に新規受注や在庫、生産、雇用、入荷状況などの項目をアンケート調査し、これを基に算出する景況指標です。
購買担当者への調査という点ではマークイット(HIS Markit)が発表するPMI指数と同じですが、米国指標では先行指標としてISM指数の重要度が高いです。
景況感を0~100で表し 、50ポイントの節目を上回れば景況感が良く、下回れば景況感が悪いと判断することができます。
非製造業部門を対象とした「ISM非製造業景況指数」というものありこちらも先行指標として注目を集めますが、ISM製造業景況指数と比べるとやや注目度が下がります。
消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数とは消費者が購入する物やサービスの価格変動を示す指標です。
消費者が日常的に購入する商品の小売価格が、前回より何%変動したのかを示す指数になります。
インフレ状況を把握する際に最も重要で、特に季節性要因を受ける生鮮食品を除いた「コアCPI」は注目度が高いです。
一般的に物価上昇に過熱感がある時は中央銀行の利上げ期待が強まり、逆に物価が下落する場面では利下げ期待が強まります。
日銀金融政策決定会合
日本の中央銀行である日本銀行が、政策金利や金融緩和・金融引締めといった「金融政策」を決定するために行う会合です。
日本円はドル、ユーロに次いで世界で3番目に取引高の多い通貨なので、日本の政策金利も世界中から注目されています。
長らくゼロ金利政策が続いているので、その金利に変更があった場合は相場に大きな影響がもたらさせる可能性が高いので注目しておきたいです。
経済指標はどこでチェックすればいいか
経済指標をチェックするのにオススメなのは、各指標の重要度が★や➕などの記号でランク付けされている以下のようなサイトです。
ぜひトレードにお役立てください。
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